世良心療内科クリニック

小樽市の心療内科、精神科 世良心療内科クリニック

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コラム

baby step

スカイツリー

“さて、ここはどこでしょう?”

東京スカイツリーの写真をメールに添付したら、あわてて(?)友人から返信がきた。

“なにっ、もうのぼったの??!!!すごぉい!!どうだった?”

ワハハ。しりませんがな、んなもん。

チケットどこにあるねんって話(^^)

 

確かにスカイツリーには行った。真下まではね。

初日のひどい風雨がうそのように晴れ渡った青空を背に、のっぽのツリーを仰ぎ見る。

あっちでもこっちでも、ケイタイ片手にしゃがみこんだり斜めになったりしているのだが、完全に全体を納めようとすると、ほぼ首を90度に倒さなくちゃならなくて、みんなついでに口もあいてしまっているのが、ご愛嬌。

それにしても、のぼれもしないのに、なんでみんな集まりますかね?毎日20万人以上の人出って!!? な、謎だぁ。

あ、私?

私は、ほら、通ってる整体院が錦糸町にあって、スカイツリーまで歩いてわずか12分。

オープン2日目だっていうし、待ち時間のあいだに、ふらっと立ち寄ってみた次第。

だいたい、私、人ごみは大嫌い。

土日にはまず出歩かないし、行列に並ぶのも嫌い。

けど、な、なんとその大混雑のスカイツリーなんですが、意外や、良かった。

商品片手に売り子さんが声を嗄らし、人の流れがおしあいへしあい黒い川(!!)みたいになってるショッピング街・ソラマチはともかく、ツリー周辺の様子ときたら、まぁ、開発したてとは思えない”昔のまんま”というか、もろ”普段着”!

さすが、下町。

だいたい、あっちこっちにたってる警備員とか、お揃いのジャンパーきてる案内人とかからして、オシャンティな都心とは段違い平行棒。

これが六本木ヒルズあたりなら、全員、モデルか?!ってなイケメンや美女が案内にたつところだけど、スカイツリーはなんちゅうかほんちゅうか。

けっこうな爺ぃさん、爺ぃさん、おばちゃん、爺ぃさん、あんちゃん、おばちゃん、ねぇちゃん、爺ぃちゃんって布陣。

・・・・・あ、あの、イケメン係員は、いずこに??

ここはハワイっすか?!

 

そう、初めてハワイに行った時、まず驚いたのは、ホノルル空港で出迎えてくれた人々が、見事に老人だったこと!!

みなさん、日系で、現地の人にはもちろん英語で指示して、私たちにはちょっとヘンテコになってしまった日本語で話しかけてくるんだけど、どう見ても、あ、あの、も、もしや、80才超えてます?みたいな方たちばっかで。

その、すっかり白髪のお爺いさんとか、やたら大きな老眼鏡の婆さんとかが、派手なアロハやネグリジェ!(ムームーっていうけど、どう見ても寝間着だった!!!)姿で、のろのろ、いや、ゆ~~~ったりと団体客を誘導したり、トロリーの手配をしたりしてる様子は、なんかカルチャーショックだったぁ。

いつまでも現役ってすごいっていうか、人生って、どこまでも続いてるんだなぁっていうか。

多少スケジュールが遅れようがトラブルがあろうが、ノープロブレム、まぁまぁまぁって感じで、それこそが、ザ・ハワイ。

風は甘い花の香りがして、旅の疲れもイラつきも頭上にひろがるブルースカイにすうっと溶けていく。

なるほど、これが楽園のゆえんか?

 

東京のはずれ、下町・押上はハワイに比べれば、正直、若干の、いやかなりの?ビンボーくささというか煎餅くささ?は否めませんが、それでもそのダサさ(あ、言っちまっただワ)が、逆によかった、ほんと。

 

たしかに、オシャレな街はかっちょいい。

東京ミッドタウンには、ダルビッシュ似の超イケメン店員のいる韓国料理屋がある。

飯田橋のカナルカフェのウエイターは、今日からでもメンズノンノの表紙を飾れそうだし。

六本木ヒルズじゃ、サングラスにラフなかっこうの中田英寿(あのサッカーのヒデです!)が彫刻としか思えないような外人美女(モデルだ、絶対!)と肩を並べて歩いてる!!

アンビリーバボ。

オシャレなスポットにはオシャレな人々が集まってる。

けど、けど、です。

川からの風を受けながら、あんまオシャレじゃない人々のごちゃまんといるスカイツリーの足下を歩いていると、なんかこっちの方が圧倒的にしっくりくるんだなぁ。

生活の匂いのしない街は、あくまでも一過性の、通り過ぎる場所でしかないさぁ。

 

結論。

東京スカイツリーは、立地がいい!!

 

何年か前、浅草に住む友人に、いい箸やがあって、今日は特売だから行かないと誘われて、出向いた時。

押上の町にはまだ開発のかの字もなく、やたら小さな町工場やしもたやが密集する一帯でしかなかった。

スカイツリーなんて、招致話もまだもちあがっていなかったころの話。

当時は、お世辞にもきれいとは言えない工場のすぐ横で、近所の人相手にただの長机に雑然と小売りしていたその箸やも、いつのまにか,ここは京都?!というような店構えとなり、雑誌や全国紙でたびたび取りあげられるようになった。

そうやって、町も人もいずれ変わっていくのだろうけれど、川から吹く風の気持ちよさだけは、かわらないでいてほしいなぁ。

 

と、ところで・・・・。

東京ではかくのごとく、もりあがってるんですけど。

北海道ではどうですか?

もしや、スカイツリーなんて話題にものぼってないとか?

そういえば、オープン前日となった金環日食も、日本全国で見られたわけではないんですよね・・・?

そちらじゃ、やはり話題にもなりませんでした?

 

東京は、むろん、大盛り上がり。

私もご多聞にもれず、日蝕メガネなるものを手に入れ、前日からお天気は大丈夫か、やきもきしてむかえましたがな、21日を。

朝も早から起きて、みあげた空は、あいにくの曇りよう!!

あら、でも、なんかもうお月様みたいなんですけど、太陽。

ちょっと欠けてない??

あ、そっか、朝の7時27分だかなんかっつうのは、完璧に金環のできる時間で、その前から徐々に欠けてくんだよね、太陽。

気のせいか、欠けてる分、気温も低いような・・・。

ともあれ、まずはテレビをつけてみる。

朝の6時だってのに、キャスターやらレポーターはすでになんかわぁわぁ騒いでる。

沖縄だの高知だの、先により多く欠けてるところからのレポートが次々入ってる。

わたしは、時々、外へでて、日食メガネをかけて空を見上げる。

いいけど、これだとなんかものすごぉく小さくしか見えないんだな、太陽。うすぼんやりしてるし。

なんで??

肉眼の方が絶対大きく見える。

もちろん、失明する恐れもあるから、絶対肉眼じゃ見るなって言われてるのは知ってるけど、ほら、曇ってるし。ダイジョーブじゃね??

 

そういえば、はるか昔、小学生のころにも、日食ってあったよね?

アラ還のみなさま、覚えてません?

そのころは日蝕メガネなんて売られてなくて、色つき下敷き重ねたり、そう、ガラスを蝋燭であぶって、煤で真っ黒になった奴で、太陽を見るなんて、理科の授業かなんかでやったぞ!

私の下敷きは赤い『ワンワン物語』のレディともう一匹トランプだっけ?かオスのワンちゃんの絵がついてたの、今突如、思い出した!!!

すごい、記憶のよみがえり!

 

あのころは、太陽が欠けるって聞いて、心配だった。

大丈夫なの?もし、戻らなかったら、氷河期になって、人類は滅亡しちゃったりしないのか?

ちょうど、そのころ読んだ本に、似たような話が載っていた。

 

“昔むかし、ギリシャにタレスという男がおりました。

町から町へと旅をしていたタレスは、ある町で「これから太陽が消える」と告げました。

「そんなバカなことがあるものか?!」

人々は誰も信じようとしないばかりか、見知らぬこの旅の男をあざけり笑いさえしました。

がしかし、どうでしょう??

タレスの予言した刻限が近づくと、あたりは次第にうすぐらくなり、なんと、太陽が本当に欠けはじめたではありませんか?!”

 

すわ、この世の終わりだと、人々がパニックにおちいるなか、タレスだけは「安心せよ、じき復活する」と悠然とかまえ、実際、まもなくその予言通り、世界はもとにもどったので、人々はこの見知らぬ男をたいそう尊敬しましたとさ―――――。

 

『世界を動かす偉人たち』とかいう題名だった、たしか。

実はタレスは数学者で、計算上、皆既日食となる日がわかっていたっていうのが種明かしで、だから、みなさんも頑張って勉強して世の中の役にたつ人になりましょう、世の真理を探究するものとなりましょう、ってことだったように思う。

ほら昔のお話には、きまって”ご教訓”がつきものだったから。

 

でも、こどものころの私は、いいなあ、知らない町から町を訪ねて歩くなんて・・・と、放浪への憧れだけを強くした。

ま、そんなもんですね。

思惑通りに人は動かない。

 

さて、思惑通りに動かない人は、私のすぐ傍らにいた。母だ。

「ねぇねぇ、来てみ?もう欠けてるよ」

呼んでも、部屋のなかから、「うん、テレビでやってる」ってさ。

 

ご近所のそこここでは、さっきから子供たちの声とかあがってて、ちょっとうらやましいんですけど、私。

「あ、ほらほら、見えるみえる」「どこどこどこどこ?」「ほらあそこあそこ」

後ろの家の屋上では、まだ幼稚園の子とママの歓声。

2,3軒先のお宅からも、似たような声が。こちらは老夫婦なれど。

「おぉ、なるほどぉ」「ゆっくりだわね、やっぱり」

 

これと同じ光景、ふたご座流星群とかの時にもあった。

町のそこここで、それぞれが同じ空を見上げ、同じような歓声をあげたり、同じような会話をかわす。

サッカーのワールドカップや夏のナイターの時も、開け放った窓から一斉に同じような悲鳴や歓喜の声があがったけど。

天体ショーは、一期一会の感がより強いから、余計、微笑ましいというか。

平和だぁ~っ!!

 

なのに、うちの母はその平和に協力してくれないのです。

あんまり私がしつこいもんだから、ちょこっと出てきて、日食メガネをあてたけど

「あら、ほんとだ、すごい」

の一言で、ものの5,6秒ですぐ部屋にひっこんでしまった。

ホントに見えたのか?

あまつさえ、金環日食のまさにその瞬間、母は叫んだのだ。

「ほら、やってるわよ。早くっ。なにやってんの?!こっちの方が良くみえるって!」

・・・・・・・・・・・・・・・!!

そりゃそうかもしんないけど!

本物見なくて、どうすんのよっ!!

ちなみに、本物は、まさにその刹那、うす雲がかかり、なんかものすごいもやもやっとして、日食メガネではなんと見えなくなってしもうたです!!

仕方ない、私はご法度のサングラスで太陽を見上げるという愚挙(?)に。

あ、見える~~~~~っ。

うっすらグレイの空に、細いシルバーの金環。

頼りないような輪っかだったけど、むら雲がすうっとひいて、つかのま、美しい金環日食に。

あぁぁぁ。

 

でも、人間ってほんと慣れる動物っていうか、飽きっぽいっていうか。

金環のその瞬間が終わったら、あとはいいんですね、もう。

みんなさっさと家の中にひきあげていく。

私?私は太陽に敬意を表して、ちゃんと時々見上げましたですよ。

8時過ぎに自転車でちょっと近くまでお使いに出たら、大通りの交差点で通勤途中の会社員と思しき人々が、信号待ちの間、すかさず日食メガネとりだして空を見上げてた。

いい光景だぁ。なんてことないんだけどね。

この世の終わりと思った時代から2000年、3000年?

不滅のはずの太陽も、昨今なんかイレギュラーな活動をしだしてるって話だけど、まだ当分はダイジョーブなのよね?

もう少しちゃんともってくれるよね??

バベルの塔みたく、天の怒りをかわないよう、少しは身を慎みますから、そこんとこよろしくだす!!

ほんと。頼んます。

 

ちなみに、スカイツリーのポイントはいろいろあるけれど、私のオススメは、浅草の雷門の横断歩道を渡ってる最中に見ることです。

なんか不思議な”まぼろし”感があるですよ。

なんでだろうと、しばし考えて気づいた。

スカイツリーって、網こみ(?)のせいもあるんだろうけど、本体の色が微妙に淡くって、輪郭線が若干ぼやけるのです。

近いともちろんくっきりしてるし、逆に遠目でも、ちゃんとはっきりするんだけど。

変に近い、この横断歩道からだと、その大きさと色合いのバランスが微妙に甘く、なんだか現実感がふっと希薄になるのです。

タイムスリップした瞬間って、こんな感じ???

 

一瞬、ほんの”一瞬ですが、仁”の南方先生気分になれます。

(あ、こっちが現代だから、逆バージョンか?)

 

人ごみが嫌いとか言っておきながら、そういえば、今年はななんとゴールデンウイークにも浅草まで来たんだった。

仲見世のすぐ横にある伝法院の庭園から眺めるスカイツリーが一幅の絵のようで、それはみごとだそうだと、母がなんとしても行きたがったのだ。

いつもは非公開なのだが、黄金週間の間だけ特別にあけているという。

仕方ない。

覚悟して出かけた浅草は、ラッシュ時の新宿か渋谷かという人出。

仲見世は大みそかの銭湯のような(?)完全イモ洗い状態。

でも、一歩、伝法院のお庭に足をふみいれると、そこには緑陰が。

けっこう入場者はいたけれど、手入れのゆきとどいたお庭は、ここが東京?!と思うほど。

それこそ、お江戸にタイムワープしたみたい。

穏やかな池には、大きな枝垂れ桜。

「花の盛りはさぞや美しいでしょうねぇ」

だれかが嘆息する。

 

緑の上、顔をのぞかせる浅草寺の五重の塔、そしてそのとなりにスカイツリー。

休憩所ではお茶のお接待、といっても紙コップの緑茶なんだけど、作務衣のおっちゃんが「あ、こっちの方がいれたてで、少しおいしいよ」と差し出してくれるあたり、いかにも下町ふう。

すわる場所はないかと見回すと、床几に腰かけてるおばあさんが、つと腰をうかせ、「どうぞ」とつめてくれるのも、ね。

「あら、ご親切に」と腰をおろした母と、いつのまにか「きれいですねぇ」「ほんとに」なんて話はじめ、あっというまに「戦争中、この一帯もねぇ・・・」と昔話なんぞが始まったりもして。

「スカイツリー、私たち、もうのぼったのよ。そりゃ、あなたみごとな景色で」って。

あれ、まだ、オープン前では??と思ったら、墨田区が地元住人を無料招待しているんだとか。

「あら、そりゃ、お役所も粋なはからいで」

「ねぇ、ほんと」

うふふ、おほほ。

「じゃぁ、お先に、どうも」

立ちあがった母に、そのおばぁさんが

「あら、もう行っちゃうの?」

 

えっ?振り返りながら母は笑い。

「あら、やだ、自分の家でもないのに」

声をかけたほうも苦笑い。

それを耳にした通りすがりの人々もちょっと笑って。

初夏を思わせる美しい一日のこと。

 

さぁ、くすぶってないで、外へ出るとしましょうか。

 

このつぎ、日本で皆既日食が見られるのは、ざっと300年後なんですって??

オッケー、じゃ、そん時にまたねっ!!

なんちゃって。

作家
: 正本ノン
プロフィール
   
星座
: 水瓶座
血液型
: A 型

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第2・第4・第5土曜日、日曜日、祝日

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