世良心療内科クリニック

小樽市の心療内科、精神科 世良心療内科クリニック

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コラム

baby step

どこかでアモーレ

「西表島にきています。

写真ではよく見えませんが、マングローブの向こうは、

ウミガメが卵を産みにくるという”月の浜”です」

友人からメールが来た。

エ~~~っ、いりおもて~~~っ!?!

うらやましすぎる~~~っ!

というわけで、さっそく、その写真をはりつけ、

仲良し数人に偽せメールした。

「思いたって、西表にきています。

満月の夜、ウミガメが産卵にくる”月の浜”がすぐ目の前です」

即、返信が来た。

「なんだって~~~っ!聞いてないよ~~!誰と??お母さん??

く~~~っ!!たっぷり命の洗たくしてきてね」

「いいないいな。京は3日連続の猛暑日で死にそうだってのに!!」

「沖縄なんて夢のまた夢。小樽はまだ梅雨寒です」

「わっはっは。ひっかかった!!

うっそぴょ~~んっ。友達が行ってるだけだよ~~~」

偽せメールのコツ(?)は、すぐばらすこと。

「う~~む、またやられちゃったよ~っ!!」

「うそでも、つかのま、南の島を思って、いい気分転換になりました。

いつか、一緒に本物の旅行ができたらいいな」

「もうぅ、何も言ってなかったから、ヘンだなぁとは思ったんだ。

旅行中のお友達に、ウミガメの写真とれたら、よろしくって伝えてね」

あらら、リクエストまで(へへ)

昔から、この手のことは得意だった

まだ海外旅行が今ほどポピュラーじゃなかったころ。

旅に出る友達がいると、絵葉書をたくし、現地から投函してもらった。やれ、パリだ、ニューヨークだ。

エッフェル塔やエンパイアーステートビルディングとかの絵葉書って、けっこうそこらで売ってるんで。

文面はいつも、たいがい、こんな。

“心は、いつも旅の空 。 元気にしてる? ”

「いったい、いつ行ったのよぉぉぉ?」

「どうだった?どこ回ったの?市場とか行った?」

相手の反応も、今のメールとさほどかわらない。

「だからさ、”心は”って言ってるじゃん」

私がニヤニヤすると、初めて

「あ~~~、だまされたぁ~~っ」

って、くやしがるのも、同じ。

ロンドン、プラハ、ヴェネツィア、上海

この手で旅した地は、数知れず。

あ、それだけ、いろんな友達がいろんな場所に行ってるってことか。すごいなぁ。

自分が旅に出る時も、ちょこっとだけ、工夫(?)した。

友達の写真を切り抜いて行って、現地の絵ハガキにはりつけ

“街を歩いていたら、美しい日本人を見かけました”とか

“遊覧船で、そっくりな人を見かけてびっくり!”とかね。

そっくりも何も、当人の写真だっつううの(^^)

でも、これはウケた!

最近はめっきり海外にも行けなくなってしまったけど。

いつか、また”え~~~っ”って

笑ってもらえるハガキが出せたらいいなぁ。

やっぱり、ちょこっと楽しいがいいな、人生は。

ってか、毎日の暮らしは。

しかめっつらしてても、同じように一日はすぎていってしまうんだもの。

こないだ、久しぶりに見たウディ・アレンの新作。

『ローマでアモーレ』も、そんな映画だった。

永遠の都に、何組かの旅行客がやってきて、恋したり、迷子になったりetc。

超イケイケの高級娼婦が、新婚旅行でローマにやってきたおのぼりさんの夫を客と勘違い、

パーティ会場の庭の隅で”いたしちゃった”り、

若き建築家の卵が、恋人の親友にぞっこんになってアレコレいたしちゃったり、

まぁ、世間的にみたら、ちょっとそれってどうよみたいな話のオンパレードなんですが。

でも、あははあはは笑って、

うん、いいのかも、それでも・・・と、肯定したくなってしまうのでしたっ。

なんせ、貫録たっぷりの往年の銀幕スターが、田舎から出てきて舞いあがってるファンの新妻を

スィートルームにつれこみ、”いたそう”とするや、ひそんでいた強盗に拳銃をつきつけられ、

あわや・・・って時に、なんとスターの妻が「この浮気男!!」とドアを激しくノック。

ドンドンドンドンッ!!

したら、スターどころか強盗男までがあわてて、とっさに自分がファン女と裸でベッドに!

スターはバスルームに逃げ込んで・・・。

あらま、そんなはずないのに?!と、なおもギャァギャァわめく奥さんがホテルマンに無事つれ去られるや、スターは感謝のしるしに財布ばかりか自ら腕時計まではずして渡し、あたふた退散。

残された初心なはずの新妻は強盗男と・・・・・♡

って、相当、「どうよ、それ?」って展開でしょ?

もちろん、これ、実話なら、そりゃ、引くけど。

お話なら、いいんじゃない??

ってか、恋の都・ローマならいいんじゃない???て思ってしまうんだぁな。

これって、単に映画のマジックなんだろうか?

それとも、ウッディ・アレンの世界観の妙?

ってか、人生観?

そういえば、ずいぶん前の「ハンナとその姉妹」っていう作品でも、

ラスト、赤ん坊の誕生を知らされて

主人公が、あ!!と一瞬びっくりしながらも、幸せな笑顔になるシーンがあったっけ。

なんせ、主人公のアレンはいわゆるパイプカットをしていて、子供はできないはずなのだ。

それでも、ベイビーができたわと、言われて、彼は笑顔になるのだ。

まぁね、ウッディ・アレンって、すごい天才監督ではあるのだろうけど、

私生活はけっこうぐちゃぐちゃ。

女優の妻が養子にしたアジア系の子供と、関係を持ち、ついに妻とは離婚

まだ未成年だったその養子とパートナーに・・・っていうんで、

一時、世間からひどく叩かれたりしたから、

どっかで、

うるさい、ほっといてくれよ・・・不倫だろうがなんだろうが、いいだろよ・・・

って想いがあって、うまいこと、作品のなかで弁明というか、抗弁してるのかも。

そういえば、恋人の親友を好きになって、関係をもってしまうっていうシチュエーションも

けっこう、よく出てくるかも。

きっと、当人がそういうタイプなんだなぁ。

タイプというか、そういう経験、一度や二度じゃないんだろうなぁ。

すてきな人には、そりゃ惹かれて当然でしょう?!みたいな・・・・・・。

ところで。

泥棒にもいろいろあって、高級ホテル専門の強盗がいるって、この映画で初めて知った。

なんか、同じ泥棒でも、貧しい人々を狙うより、なんだか、ちょっと許せる気がするっていったら、

だめ??

まして、この映画の強盗くんは、ちょこっとイケメン。

浮気の現場に奥さんが!!となったら、我がことのように、急ぎとりつくろうとするところなんて、

ほんとチャーミング。

(ってか、映画ですから・・・)

あ、そういえば、今年のカンヌ映画祭で、セレブの泊まるホテルの宝石店からごっそり貴金属が盗まれたって、話題になりませんでしたっけ??

おぉ、お見事!!って、私、、ちょっと手たたいたりしちゃったんだよなぁ・・・。

ま、それはともかく。

もしや、アレンって、泥棒がごひいきかも(^^)!!

『おいしい生活』なんて、主人公はもろ銀行強盗ですからね。

もっとも、強奪用の地下トンネルを掘るために、銀行のまん前にクッキー店をひらいたら、

おいしいと評判になって、計画はどこへやら・・・みたいな、おとぼけな話なんだけど。

私が一番好きな泥棒(?)は、『ラジオ・ディズ』の頭にちょこっと出てくる。

まだ、ラジオが庶民の娯楽の王様だったころ。

泥棒が空き巣中に、家の人たちが帰ってきてしまう。

一家はさっそくラジオをつけ、大人気のクイズ番組に耳を傾ける。

そのクイズ、実はとっさに隠れた空き巣男も大好きな番組で。

問題がだされるや、思わず、空き巣は答えを叫んでしまうのだ!!

当然、空き巣男はみつかって・・・・。

でも、なんか、すごくかわいくないですか??

肝心のストーリーは忘れてしまったけれど、今もそのシーンを思い出すと、ちょっと笑ってしまう。

結局、アレンにあったのは”人生の肯定”なのかな?

毎年毎年、新作を出すのは、”過去の人”になりたくないだけで、

だから最近の作品はどれも軽い作品ばかりだ、と、こかで評論家が書いていた。

でもさ、よくない?

軽くて。

なんだか、最近つくづく思うのだ。

みんな、やたら他人に不寛容になってるって。

だれかが、ちょっと失言する。

と、もう非難の大嵐で。完膚なきまで叩きのめす。

おぉ、イヤだ。

考えただけでいやな気分になってきた。

そんなこんなの世の中で、私たち人生2周目に入った者にできるのは、

自分の暮らしのなかで、ちょこっとずつ、ほがらかにしてさ、

あの手この手で知恵はたらかせて、気持ちよくすごすことかも。

ほら、気持ち良さって、伝染するから!

ささいなことに、あんまり目くじらたてないで。

あ、もちろん、ヘイトスピーチとかには、断固反対ですけどもさ。

さっ、というわけで、わたしは、せいぜい偽せメールのネタでもさがし歩こうっと。

と思ったら、友達からメールが。

「京都に来ています」

添付には、京都駅のホームの写真が。

「ほんとに来てるよ(へへ)」

ですって。

いいなぁ。

私も旅に出たいなぁ。

見知らぬ街角を一つまがっただけでも、それは旅だ。

――――なんてのは、イヤよ。

いつか、本物の旅をしなくっちゃ。

それまでしばし、心はいつも旅の空。

あなたの頭上の空も、晴れやかでありますよう。

 

作家
: 正本ノン
プロフィール
   
星座
: 水瓶座
血液型
: A 型

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第2・第4・第5土曜日、日曜日、祝日

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