世良心療内科クリニック

小樽市の心療内科、精神科 世良心療内科クリニック

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コラム

baby step

残暑ざんす

水道をひねると、ぎょえっ?お湯って?!
クーラーの効いた部屋から1歩でると、フローリングの廊下は床暖状態。
なんとゴキブリまで現れた!
我が家ではとうに絶滅したはずなのに。10年ぶりだ(;;)
アスファルトがゆるむ道には、ゴキブリならぬ蝉の死骸がぽつらぽつら落ちたりしはじめてるけど、いまだ蝉しぐれはふりやまず、東京は厳しい残暑が続いてるってわけです。

近所のスーパーにも3日に一度くらいしか行かないようにしているけれど、
やむをえず外に出るときは、麻を着る。
上はベージュが白の開襟。下は紺のだぼだぼパンツ。
そして、欠かせないのが、やはり紺麻の大判ストール。
ゴマ斑まじりの模様がオリエンタルっぽいやつ。
それを”桃太郎侍”とかお能の人が出てくる時みたいに両手で頭の上にかざせば、
はい、パーフェクトなお出かけスタイルのできあがり。
腕はちょっと疲れるけど、日傘より断然軽いし、
なによりちょい時代劇のお姫様気分なのが楽しいんざんす。
なぬっ?怪しいベトナムのばあさんってかい?
謎のイスラム教徒みたいですと??
た、たしかに・・・・道理ですれ違う人たちが、ほぼみなさん、
ちらちらとこっち2度見してくわけです・・・。

でも、やめないよ~。
ほんとに、気持ちいいんだから。
だって、風がなくても、歩くとふわり自分の速度でストールがふくらみ、
やわらかくなびくんだよ?
つまり、”風”が生まれるのです。
最初のうちはストールの端っこを両手で普通に握っていたけれど、
そのうち、人差し指と中指にまきつけると落ちにくいし、
見た目ちょい優雅にもなることに気づいた。
ついでに背筋も少し伸びて、いつもよりちょっと涼やかな気分にもなる。

気がついたら頭の先から足下までユニクロだったりする私だけど、
そっか、おしゃれな人たちって、いつもこういう気分なのか?
気持ちが若干リフレッシュするというか、
清潔なシーツにくるまれた時みたいな清らな気分といいましょうか。

そういえば、昔、タイでだまされてサリーを買ったことがある。
パタヤ・ビーチのリゾートホテルは、な、なんと偶然にも
かの伝説のファッショナブルポルノ『エマニュエル夫人』パート2のロケ地にもなった場所だった。
濃い緑陰のもと、吹き抜けのロビーには南国特有の甘い花の香りが風となって、
やわらかくほほをなでてゆく。
小さな池には白鳥が羽を休めていて、その手前には大きな仏像が鎮座ましましている。
香炉からはゆったりと香が立ちのぼり。
素足になって額づけば、大理石の床がおでこにひいやり心地よい。
ジャスミンの生花をつないだ数珠がわりの腕輪を手首からそっとはずして供え、手をあわせる。
あの時、私は異国の仏になにを祈ったんだったろう?
旅の安全?それとも恋の成就?
あの頃、好きだったのは誰だったろう?
・・・トオルくん?それとも・・・。
なにを祈ったか、誰を好きだったかは、とうに忘れてしまったけれど、
あの時のやわらかな風の感触は覚えている。

“官能的な風”というものがあると知ったのは、あれが初めての経験だった。

映画のなか、エマニュエル夫人がうすものをはおり、
ものうげに足を組んでいた孔雀みたいなゴージャスな籐椅子に腰をおろすと、
シルビア・クリステル嬢ならずとも、なにやら突然のめくるめく出会いなんぞに
身をまかせてみたくなるのだった・・・・。

なんちゃってなんちゃって!

身のほうはともかく、旅先では財布のひもがゆるむのだけは確かなことで。
ホテル内のブティックであれこれ土産ものを探していると、
サリー姿の女性がハロハローと近づいてきた。
「あ、ちょっとお客さん」「これなんかいかが?」とか言うかわりに、
いちいち「ハロハロ」と声をかけてくるのが可笑しくて、
適当につきあっていたら、ふときれいなうすもののベールに目がとまった。
「あら、きれい」
こういうのは日本語で言っても、わかるんですね。
サリーのおばさんは、私の前にどんどこきれいな生地を広げていく。
「ハロハロ。これはほらこういうふうに巻いて」
片言の英語なんだけど、どんどこおばさんペースにのせられて、
づいた時にはサリーを2着3着と着替えさせられていた。
また、その時一緒にいた友人が悪かった。
そう、実は女友達とのふたり旅だったんす。
オシャレが大好きな久美ちゃんは、何色にしようか迷うと目をつぶって
「え~~い、とりあえず全部っ!」と叫んでしまうような子で。
ちなみに、彼女が笑いながら放った伝説の一言がこれ。
「ノンちゃんのファッションってさぁ。
1、着て楽。
2、洗濯が簡単。
3、捨てても惜しくない!だよね?」
ん~~~~っ!!
残念だけど、大当たりだぁ~~~~っ!!
ってなわけで、ほかならぬオシャレ久美ちゃんの前だっただけに、
私もかっこつけたかったんでしょうかね?
「うっそぉ、すごい、にあってるよ。一緒に買お買お」
「そうですよ、ユアフレンドの言うとおり。ハロハロ」
の合唱に、何故かパタヤでインドのサリーを買うことに。
あああ、タイシルクはどこよ
ジム・トンプソンはどこだぁ??

え、だから、どこがだまされたかって?
いや、ここまではいいんですよ
問題は部屋に戻ってからだった。
包みを開けてみると、なんと、私が選んだのと違う品が入ってるじゃあ~りませんか?
しかも、ズボンの裾が擦り切れてる!
えっ、これってもしや古着?
いや、試着した時は確かに新しかったよ?うそ~~っ!
がしかし、ここはパタヤでも1,2を争う高級ホテルだ。
そこのショップがインチキするわけない。
レシートと現物をもつと、ブティックへ引き返した。
が、なんと店は閉まっていた。
え~~っ?まだ10分とたってないですけどぉ。
仕方ない。また明日来よう。
が、翌日、行っても店は閉まったままだった。
定休日でもないのに、なぜ~~~っ?!
私、午後にはバンコクへもどらなきゃなんないんだけど。
結局、閉店理由は謎のまま、だまされた思いで、日本にもどりましたとさ。く~~~っ!はらたつ~っ。
悔しさのあまり、サリーはその後、押し入れの中につっこんだままになっていた。
考えたら、そもそも、サリーなんてどこで着るんだよって話。
もう、久美のばかぁ~~~っ!
(八つあたり、ですね。久美のはインチキされてなかったし)

けど、ついに、その日はやってきた!
おりしも、世はバブル時代。
奮発して女友だち3人でタヒチに行くことになり、
いっちょサリーでも着てみっかということになったのだ。
旅の恥はかき捨て、なんだわ。
来週から直行便が飛ぶというのに、わざわざハワイ経由で行ったりして。
裸足にミサンガつけただけの若い男性スチュワードが
「お、君もミサンガ?」って、足の先でつんつんしてきたのにはびっくりしたけど。
次はきれいな女CAが呼びにきた。
「機長があなたたちを操縦席にご招待すると言ってます」
ですと。
なに、実は仲間のみっこちゃんは超美人。
どうもタラップをのぼるさいの彼女に目をつけた(?)らしかった。
「君たちの泊まるホテルはどこだい?」
答えると、ぐわ~~~ん、飛行機はいきなり大きく弧を描いて
「ほら、あそこだよ」
って、わざわざ、ホテルの上通過したんかぁい!?

ウソのようなホントの話はさておいて、タヒチはボラボラ。
ディナーにむかうべく、水上コテージを出た瞬間。
夜の海は凪いでいていて、風もなかったが、
細長い木のはしけを歩きだしたとたん、サリーをまとった私の身体を、風がふきぬけた
巻きつけたサリーの布の流れにそって、夜風が肩から胸をななめにわたり、
からだ全体をするりととりまいて流れ去った。
わずかに湿気をふくんだ南の島の夜風はなまぬるかったが、
長いサリーの裾をゆるやかにまきあげた。
南十字星のもと、一足ごとに私の身体を吹きわたった風は、極上のおもてなしだった。

失礼。
サリーだけに、話が長くなってしまった。
結局、サリーはこの時一度日の目を見ただけで、ふたたびクロゼットの奥に放りこまれ、
長い長い眠りの果てに、
古布としてどこぞに回収されていった。
けど、パタヤの甘い花の香りのロビーやハロハロおばさんの見事なテク(?)の思い出は、
いまも心に残ってる。

謎のベトナムおばさんがストールをかざして歩くとき、
その胸にはいつもちょっぴり、あの日のボラボラの風も吹いているのだ。

風といえば。
昔、売り場の扇風機にはきまって細長いテープがついていて、
ぴろぴろ涼しげに揺れてたものだ。
けど、新品を買ってきても、家の扇風機にはその白い吹き流しはついてこなくて、
がっかりした記憶、ありませんか?
それから幾星霜。
ななななんと、この夏、すばらしい品を見つけた。
あの扇風機のテープに腰を落としたサーファーの切り抜きがついているのだ、
そう、こいつをつけてスイッチを入れると、扇風機の風でテープがビッグウエイブとなり、
サーファーが波乗りをしだすのだ。
なんという進化形!!
ほ、ほ、ほ、欲しいぞ~~っ!!
惜しむらくは、雑誌で見ただけで、どこの店か、出かけていく気力もないまま、
この夏がおわろうとしているということだ・・・。
大丈夫、来年もきっとあえるから。
もっといろんな種類できてるはずだから。
ってか、夏、ちゃんと終わるんですよね?

気温37度超え=体温より高いと、
ただ息するにもいちいち大きく口あけないと、上手く息がはいってこないと、知ったこの夏。
天花粉まみれで、金魚みたく口パクパクさせて呼吸しながら、しのいだ夏も、もうじき終わるのね。
あれほどうんざりした夏なのに、いざ逝ってしまうとなると、少しさびしい気持ちになる。

秋きぬと 目にはさやかに見えねども
風の音にぞ驚かれぬるーーーーー

そういえば、私の星・みずがめ座は、風の星なんですよね。
このまま風に吹かれて、どこか遠くへ行きたい。
季節の変わり目には、決まってどこかへ行きたくなる。
ここではないどこかへ。
ディズニーは苦手なんで、♪レリゴ~レリゴ~ じゃないですけどね。
明日は明日の風が吹く は、『風とともに去りぬ』の一節でしたっけ。
世界的にも国内的にも不安不穏なことの多い日々ですが、
どうぞ、明日吹く風が、少しは心地よいものでありますよう。

作家
: 正本ノン
プロフィール
   
星座
: 水瓶座
血液型
: A 型

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第2・第4・第5土曜日、日曜日、祝日

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